2018年02月19日
特別養子縁組を考える
今日は、特別養子縁組を考えるセミナーに参加しました。
日本財団とヒューマンライツウォッチ(HRW)が主催するもので、女優のサヘルローズさんが司会、塩崎大臣が来賓挨拶、福岡児相の藤林所長が貴重講演、HRWの土井さんがモデレーターで、特別養子縁組をした養親、養子、里親、施設退所者などの当事者によるパネルディスカッションというたいへん豪華で充実した内容でした。
こういうセミナーに参加するのはとても久しぶりだったので、勉強になりましたし、純粋に楽しかったです。
さて、昨今、国は施設養護から家庭的養護に大きく舵を切っており、これからは里親家庭、特別養子縁組を増やしていこうという方針がとられています。
まず、スタンスを明確にしておきますが、私個人として、この方針に賛同しています。
子どもにとって、安定した愛着関係、一般家庭と近い生活環境、一人ひとりに合わせた対応が望ましいことに異論を唱える人はいないでしょう。
経済面でも、施設よりも里親、養親の方が安くすみます。
ですが、進め方に違和感があって純粋な気持ちで応援できない、というのが正直なところです。
「施設じゃダメ。施設は悪だから。」と、感情を煽っているように感じられるからです。
・施設で育った子は愛情をかけてもらえなかった
・施設に長く居た子は問題行動が多い
・施設は、子ども(=お客)が来なくなるから、猛反発している
こういう論調に、施設も反発しています。
・養親、里親希望者は、子どもを選り好みする。
・難しくなると、すぐ投げ出す。
・虐待報告件数、措置変更回数は、施設よりも里親の方が比率は高い。
同じ子どもの支援に携わる大人が対立してるって、本当に残念です。
どちらにも、メリット、デメリットがあって、子どもの状況に合わせて選べればいい。
乳児や幼児で、家庭復帰が見込めないなら、養子縁組がいい。
高度な難しい支援が求められる時は、チームで対応できる施設の方が良い。
安定した子なら、経験の浅くても里親家庭で大丈夫だろう。
里親と上手く行かないときは、施設に措置変更するのもアリ。
選択肢が多いことは単純に子どもの利益になります。
支援の担い手が増えることは、支援者側も楽になると私は思います。
さて、前置きが長くなりました、今回、藤林所長からの基調講演では、支援者間の対立を煽るのではなく、制度変更で広がる可能性を伺うことができました。
民法の改正により、親の同意が無くても、家庭復帰の目途の立たない子どもを特別養子縁組に繋げられるようにする、というものです。
親の所在不明、連絡拒否など、育てる意欲がない場合でも、同意が得られないと動けない。連絡が取れても説得までに時間がかかる、いったん同意しても後から覆されることがある。
そんな状況を、法律を変えることで、施設にいる子どもを早く安定した家庭に移すことが可能になる。
これ、すごく良い策ですね。
でも、まだまだ検討すべきことが残っているそうです。
「特別養子を中心とした養子制度の在り方に関する研究会」で審議されているそうですので、私も注目していきたいと思います。
日本財団とヒューマンライツウォッチ(HRW)が主催するもので、女優のサヘルローズさんが司会、塩崎大臣が来賓挨拶、福岡児相の藤林所長が貴重講演、HRWの土井さんがモデレーターで、特別養子縁組をした養親、養子、里親、施設退所者などの当事者によるパネルディスカッションというたいへん豪華で充実した内容でした。
こういうセミナーに参加するのはとても久しぶりだったので、勉強になりましたし、純粋に楽しかったです。
さて、昨今、国は施設養護から家庭的養護に大きく舵を切っており、これからは里親家庭、特別養子縁組を増やしていこうという方針がとられています。
まず、スタンスを明確にしておきますが、私個人として、この方針に賛同しています。
子どもにとって、安定した愛着関係、一般家庭と近い生活環境、一人ひとりに合わせた対応が望ましいことに異論を唱える人はいないでしょう。
経済面でも、施設よりも里親、養親の方が安くすみます。
ですが、進め方に違和感があって純粋な気持ちで応援できない、というのが正直なところです。
「施設じゃダメ。施設は悪だから。」と、感情を煽っているように感じられるからです。
・施設で育った子は愛情をかけてもらえなかった
・施設に長く居た子は問題行動が多い
・施設は、子ども(=お客)が来なくなるから、猛反発している
こういう論調に、施設も反発しています。
・養親、里親希望者は、子どもを選り好みする。
・難しくなると、すぐ投げ出す。
・虐待報告件数、措置変更回数は、施設よりも里親の方が比率は高い。
同じ子どもの支援に携わる大人が対立してるって、本当に残念です。
どちらにも、メリット、デメリットがあって、子どもの状況に合わせて選べればいい。
乳児や幼児で、家庭復帰が見込めないなら、養子縁組がいい。
高度な難しい支援が求められる時は、チームで対応できる施設の方が良い。
安定した子なら、経験の浅くても里親家庭で大丈夫だろう。
里親と上手く行かないときは、施設に措置変更するのもアリ。
選択肢が多いことは単純に子どもの利益になります。
支援の担い手が増えることは、支援者側も楽になると私は思います。
さて、前置きが長くなりました、今回、藤林所長からの基調講演では、支援者間の対立を煽るのではなく、制度変更で広がる可能性を伺うことができました。
民法の改正により、親の同意が無くても、家庭復帰の目途の立たない子どもを特別養子縁組に繋げられるようにする、というものです。
親の所在不明、連絡拒否など、育てる意欲がない場合でも、同意が得られないと動けない。連絡が取れても説得までに時間がかかる、いったん同意しても後から覆されることがある。
そんな状況を、法律を変えることで、施設にいる子どもを早く安定した家庭に移すことが可能になる。
これ、すごく良い策ですね。
でも、まだまだ検討すべきことが残っているそうです。
「特別養子を中心とした養子制度の在り方に関する研究会」で審議されているそうですので、私も注目していきたいと思います。
drecom_bridge4smile at 21:06│Comments(0)│
│児童養護