2012年09月15日
一人から、始まる。
昨日、法政大学の学生さんが主催するセミナーで、講師としてお話させていただきました。学生を中心に、約20名の方がお集まりくださいました!
学生と接する機会が少ないので、どんな話を聞きたいと思っているのか、よくわからない手さぐりな状況ではありましたが、そのあとの交流も含めて、楽しい時間でした。
さて、このセミナーが実現に至った経緯をご紹介します。
***
6月上旬、1通の「お問い合わせメール」が入りました。
「林さんの活動に非常に感銘を受けました。私も社会起業家を目指しており、ミッションは『どんな環境に生まれ生活している子供でも、ひとり残らず笑顔になれる世の中をつくること』です。ぜひ一度お会いして、お話を聞かせてください。」
学生さんのアツイ思いはわかりますが、時間に余裕のない私にすれば、こういうお問い合わせに一つずつ対応するのも結構たいへん、というのが正直な気持ち。
でも、もしすごくやる気と能力があるなら、インターンとして活躍してもらうのもアリかもしれない。チャリティイベントを企画してもらうのもいいかもしれないとか、いろいろ可能性を考え、一度会ってみることにしました。
やってきたのは、色白で、線の細い青年でした。
「インターンではなく、自分で事業をやりたい。」というので、どんなアイディアがあるのか聞いてみると、
「イベントでファンドレイジングをしたい」という。
「イベントでファンドレイジングをしたい」という。
では、誰をターゲットに、何人くらいの規模で、参加費はいくらもらうか、イベントのイメージを聞くと、
「虐待をなくしたいので、子育て中のお母さんに話を聞いてもらいたい。人数は10人~20人位で、一人1000円ずつお金をもらう」という。
「虐待をなくしたいので、子育て中のお母さんに話を聞いてもらいたい。人数は10人~20人位で、一人1000円ずつお金をもらう」という。
育児の参考になる話はできないかもしれない、と前置きをしたうえで、では、どうやって告知、集客するのかと聞くと「母親のネットワークを使って、地域のお母さんに伝えてもらう」という。
う~ん。。。困った。。。どうしよう。
「ごめん、今のままでは、ちょっと乗れません。もう一度、企画を練って来てもらえますか?但し、1つだけ条件があります。講師料1万円をください。それなら、仕事として協力させてもらいます。」と伝え、ターゲット、内容、日時、予算、会場、人数、告知方法など、具体的なイメージをまとめてきてもらうことにしました。
7月中旬、学生さんから、再度メール連絡がありました。
「企画をブラッシュアップしました。お時間下さい。」というので、またお会いすることにしました。
「企画をブラッシュアップしました。お時間下さい。」というので、またお会いすることにしました。
彼は、「学生」をメインターゲットに企画を組みなおしてきました。なんと、表参道の会場を無償で借してくれる協力者を見つけていました。
***
そんな経緯で、実現した昨日のセミナーでした。
参加者名簿は、彼の手帳の中。参加費(学生1000円、社会人2000円)の徴収も、彼一人でこなす状況。
骨董通りに面した会場でしたが、ビルの入り口が少しわかりにくく遅刻者続出。
開始時間の18時になっても、席には6名ほど。結局15分遅れでスタート。
開始時間の18時になっても、席には6名ほど。結局15分遅れでスタート。
風邪をひきマスクをした彼は、38.5度の熱があり、前日はほとんど声がでなかったそうで、か細い声で、司会進行を務めていました。
その一生懸命さが、初々しくて、本当にほほえましくもありました。
こうして、彼が作ってくれた企画により、20名ほどの人に児童養護の子どもたちの存在や、私たちの活動をしってもらうことができました。
一人の思いから、始まっていくんだな~。
具体的に行動に移す「一人」の存在からしか、物事は始まらないんだな~と。
そんな思いを改めて強くした機会でした。榎本くん、本当にお疲れさまでした!
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この記事へのコメント
1. Posted by hideltutyo 2012年09月22日 12:56
何がしいたいのかって考えるのは難しいですね
最近やっと出てきたところです
最近やっと出てきたところです